2024年8月5日月曜日

頑張らないとあなたの職場は良くならないのか

 


 

 NPO法人ワーカーズネットかわさきのホームページ、さらに奥底のワーカーズネットブログに辿り着いていただきありがとうございます。

 私自身は大学院で労働運動を研究した身なのですが、まだ自分の専門性を信じることができないので、ここでは、働き方に悩みつつ、それでも生きるために日々懸命に働く皆さんへのお手紙を書きます。

 私は大学院修了後、正社員として働きはじめました。初めの1年ほどは、充実感で暑い日も寒い日も気にならないほど職場に通い詰めて、自分の存在意義が発揮できているとさえ感じていました。

 1年を過ぎたあたりから、色々な事があってだんだんと職場のデスクにいることが耐えられなくなり、寒さや暑さを言い訳にして早退や遅刻が増え、次第に欠勤が目立つようになり、とうとう職場に行けなくなってしまったのです。

 「自分なんかは大して苦しんでいなくて、世の中にはもっと大変な状況で頑張っている人はたくさんいる」。そう考えると、なんて自分は怠惰で甘えているんだろうかと、布団の中で自己嫌悪に陥る日々でした。

 仕事に行けなくなってからは数か月休んで、結局「自己都合退職」しました。そのあと何とか見つけた中小企業の営業の仕事もパワハラで数か月と持たず再び「自己都合退職」。正社員として働く能力が自分には無い気がして、現在に至るまで、非正規労働者としてアルバイトを転々としています。

 労働組合について学んだ身なのに、私は職場と闘うことはほとんどしませんでした。なぜなら、これ以上頑張れなかったからです。これ以上ふり絞っても、気力も体力も出てきませんでした。

 職場改善するには、闘わないといけない。それはとても勇気がいるし力をふり絞らなければいけません。闘わなければその職場はすぐには良くならない。

 そんなこと分かっていても頑張れない、踏ん張れない人もたくさんいることでしょう。生活のために日々懸命に働いて、働くために生きているような毎日を送る人にとって、「頑張れ」ということは酷だとも思っています。だから「逃げ」は積極的に肯定されるべきだし、気力が戻るまで大いに休養してほしいです。

 そして、少しずつ気力が戻ったときに、一緒に闘いましょう。一人では困難な闘いも味方をつけて、集団で取り組みましょう。一朝一夕で劇的に職場の労働環境を改善できるわけではありませんが、職場改善への歩みは確実に進んでいきます。

 共に行動できる日を心待ちにしております。

 

 

NPO法人ワーカーズネットかわさき理事

立野 ちひろ