2020年10月22日木曜日

2020年10月22日無料電話相談(通話料はご負担いただきます。)実施中

新型コロナウイルス感染症を理由とする解雇,内定取り消し,雇止めの相談が多く寄せられています。

ですが,よくよく相談を伺うと,そもそも,違法・無効である事案も相当数あります。

実際に,この間,弁護士が代理して,労働審判手続を申し立てて,勝利したケースが多くあります。

新型コロナウイルス感染症のため,景気が悪化しておりますが,当該会社において,新型コロナウイルス感染症による収益悪化を予想していたのか,具体的に,人員削減の必要性があるのか(黒字か赤字か,その程度はどれほどか),内定取り消し回避のための努力義務を果たしたのか,人選の合理性,手続の妥当性によって,上記で紹介したケースのように,労働者の権利が守られることもあります。

2020年10月22日(木)午後7時から午後9時までの間,無料電話労働相談(通話料はご負担いただきます。)を実施致します。

ホットラインの番号は、050ー3580-6010になります(通話料はご負担ください。)。


2020年10月8日木曜日

「新型コロナウイルスの疑いがある状態」で出社した場合,懲戒解雇は有効?

軽い頭痛があったのですが,偏頭痛持ちだったので,出社しました。

上司が私に軽い頭痛があることを知ると,すぐに帰宅するように命じ,2週間自宅待機させられました。

最初の数日は,熱を測るように言われましたが,熱はありませんでした。

帰宅した翌日以降は,ずっと体調がよかったです。

その後,明日から体調がよければ,明日から来ていいと上司から言われたので,出社しました。

ところが,出社すると上司から検温したかと言われたので,特段指示がなかったので,検温していないと答えると,上司から検温しろと言われました。

数回検温すると,37度2分だったので,すぐ帰宅するように命じられて帰宅しました。

その後,懲戒解雇か退職を選べといわれ,いずれも断ると,懲戒解雇されました。

私が悪いのでしょうか。



最近,「新型コロナウイルスの疑いがある状態」で出社したことを理由に解雇させられたという相談が複数件寄せられています。

新型コロナウイルス感染症でPCR検査で陽性とわかっていながら,せき,くしゃみ等の症状がある中で,マスクもせずに,会社の命令を無視して繰り返し出社したというような事情があれば,解雇が有効になることもありますが,上記のようなケースでは,そもそも客観的,合理的理由がない,仮にあっても,解雇という処分は重きに失するのであって,懲戒解雇は,無効となります。

ここで重要なことは,「新型コロナウイルスの疑いがある状態」が何を指すかです。

平熱は,人によって異なり,37度を超える人もいますし,運動や食事,時間帯によっても,体温は上下します。

本人の自覚症状,発熱,その他の症状等から客観的に「新型コロナウイルスの疑いがある状態」にあるかどうかを合理的に判断しなければなりません。

会社が客観的に合理的でない事情をとらえて,「新型コロナウイルス感染症の疑い」として,解雇することは許されません。

会社が新型コロナウイルスにかこつけて,違法な解雇をするケースが横行しています。

何かおかしいと思ったら,おひとりで悩まれることなく,ぜひご相談ください。