2016年5月14日土曜日

ワーカーズネット講座 第9回「雇用保険」


ー雇用保険について学ぼう!-
 相談をお受けしていてよく聞かれるのが,
「うちの会社は雇用保険に入れてくれないから,辞めても雇用保険金が出ないんです。」
というお悩みです。
 そこで今回は,雇用保険についてご説明をします。
1 雇用保険は事業主が手続きをするのが原則
  事業主は,労働者を雇用したときは,事業主を管轄するハローワークの長に,雇用保険被保険者資格取得届を提出しなければなりません。
 これを受けて,厚生労働大臣は,当該労働者が雇用保険の被保険者になったことを確認し,労働者は,雇用保険に加入できることになります。
2 事業主が手続きを怠っていた場合
  しかし,事業主の方で,上のような雇用保険被保険者資格取得届を怠る場合があります。この状態が,いわゆる「雇用保険に入れてもらえない」状態です。これは,違法です。
 このような場合,労働者としてはどうすればよいのでしょう。
 答えは簡単です。自分で手続きをしちゃえばいいのです。
 労働者は,いつでも厚生労働大臣に対して,自分で,雇用保険の被保険者となったこと(要するに,雇用保険に入ったこと)の確認を請求できます。この手続きは,ハローワークですることができるのです。
3 さかのぼって加入はできるの?
  原則として,最大2年間までは,さかのぼって加入できます。ただし,雇用保険料を労働者の負担分,支払わなければなりません。
  例外として,雇用保険料が給料から控除されていたことが,給与明細から明らかなときには,2年よりさかのぼって加入の手続きができます。
4 会社を辞めたらすぐに雇用保険がもらえるの?
  場合によって異なります。
  離職の理由が,「会社都合」(解雇や退職勧奨)であれば,辞めてから7日後に支給が開始されます。また,支給期間は,180日です。
  離職の理由が,「自己都合」の場合には,辞めてから3カ月と7日後に支給が開始されます。要するに,約3カ月は,雇用保険が出ません。また,支給を受けられる期間も,90日だけです。
  ですので,もし退職勧奨や解雇をされて会社を辞めたのに,離職の理由が「自己都合」とされている場合には,雇用保険の支給開始日や支給期間が全く異なってくる(不利になる)ので,弁護士やハローワークに相談をしましょう。

5 最後に
  会社が雇用保険に入れてくれない(雇用保険料を支払わない)場合には,自分で支払うという方法があります。
 また,会社が雇用保険料を支払わないのは,原則として違法です。そのような場合には,弁護士やハローワークなど,関係機関に相談をしましょう。

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